オオゴマダラの羽化
20080126

トピックス2のtopへ

 2007年の暮れのこと、我が家に黄金のサナギがやってきた。はるばる沖縄は名護市から。
思いがけないプレゼントであった。このいきさつについては花日記で書いているのでコピーしてもう一度。

花日記1/5付け
お正月直前にこんなビッグプレゼントが我が家に届いたのです。\(^O^)/
先日石垣島の旅・・・付録のところでオオゴマダラというチョウのことを書いたとき、参考資料として昆虫館で展示してある黄金のサナギの写真を載せました。その黄金に光り輝くサナギが、今、この部屋にあるのです!直に見られるのです!
実はね、夫の友人が以前沖縄に住んでいて、今回誘われて一緒に沖縄にゴルフ旅行に行きました。そのとき私がチョウに関心をもっていて、HPにも書いているという話になったらしい。あちらでご一緒した沖縄在住の方の奥様が庭でオオゴマダラを飼育されているそうで、この私に黄金のサナギを見せてあげたいと送ってくださったというわけです。名護市在住のUさま、ありがとうございます。
 
箱の中に所々テープでとめて入っていました      ぜんぶで4個。とりあえず空の花瓶に挿しています

この寒さが気になるところですが、暖房している室内で暖かくなる春を待たせたいと思います。意識して長い時間暖房をつけていますよ。(~。~)
くっついている茎はホウライカガミというオオゴマダラの食草です。昨日Uさまとお電話で話しました。沖縄との長距離電話も初体験。蝶がお好きで、そんな方のところへはほかにもイシガケチョウ、リュウキュウアサギマダラ、ツマベニチョウなどたくさん寄ってきてくれるようですよ〜 庭に食草を植えて大事に育てておられるからこそですよね。
ホウライカガミにはオオゴマダラが来てたっくさん卵を産んでくれるのですって。
こちらには幸いKさまというチョウ博士がついていてくださっているので、アドバイスをいただきながら見守りたいと思っています。
ただね、無事羽化できたとして、さてそのあとが問題です。当座はポカリスエットを飲ませて生きていけるようですが、ホウライカガミはこちらにはありません。卵も産めないわけで・・・
「本州で放蝶するのは避けるべきでしょう。本州の自然の中では、蝶自身も生きてゆけません。」とKさまの助言もいただいています。生態系を崩してはいけないと思います。
昆虫館に泣きつくか・・・羽化までしばらく時間があるので考えます。
今日は花日記ではなく、チョウ日記になってしまいました。

2007年12月30日 届く


 


  

1月7日
伊丹市昆虫館にお勉強に行った。羽化とその後の飼育について。花日記1/7参照ください。

 

みつざらジュースのつくりかたとそれに群がるオオゴマダラ。手前の小さいチョウ(といっても中型ぐらい)はリュウキュウアサギマダラ 日本で一番大きいチョウと言われるオオゴマダラの大きさがおわかりいただけると思う。
 

オオゴマダラのサナギの変化と羽化

サナギの4つ全ての失敗を避けるために、半分を、おなじみチョウ博士Kさまに預かっていただくことにした。
私は自信がまるでないまま、この1号、2号を見守っていく。

サナギ1号 サナギ2号
1/16
10:10

サナギは垂直になるようにというKさまの助言で
角度に注意してぶらさげた。少し黒くなった?
1/17
22:38

黒っぽくなっていく
1/17
22:39

少し遅れているが黒っぽくなってきた
1/18
20:59
1/18
20:59
1/19
19:21

黒がどんどん進む 羽の模様がはっきり
1/19
19:21

こちらも羽が透けて見えてきた
1/20

9:51
1/20

9:51
1/20
10:42

左側のくぼみにぷっくり透明の袋のようなもの
驚かしてはいけないのでフラッシュを使用していない
1/20
10:43

こちらもおなじようなものが見える
1/20
13:55

羽化  気づいたときはもうこの状態 出る瞬間の写真はない(>_<)
14:09
羽がのびる
14:41
ほぼ充分伸ばしたか?
14:41
こちらはまだ。1号より遅れているのですぐではないと買い物に出た。
15:51
約1時間後帰宅したら、もう2つぶら下がっていた(@@)
15:51
ここまで羽が伸びていることは、出かけて直ぐの頃?
1号より約1時間遅れの羽化か?
14:55 いらない体液の排出があると聞いて、下にティッシュを敷いていた。1時間後にそれが出た。
すぐではなかった。量はわずか。
15:52
羽をゆっくりひろげる
夜にはカラからはなれて飛んだ
17:44
1/21
14:12


もう羽が固まっていると判断して、そっと羽の根元を持って蜜皿に置いたが、口吻はのばしてくれない
14:12
こちらはまだカラにつかまっている
羽ばたくしぐさ
1/21
17:14〜
17:21
 
 
もうどちらがどちらかわからなくなってしまった。元気に動いている。
吸蜜してくれないのが悩みのタネ。花を入れても、蜜皿に連れて行っても知らん顔。
1/22
14:20 自分のちからで口吻をのばして探っているのを確認した。ほっとする。
この日、このサナギが私のところに来る仲立ちをしてくださった、夫の友人H氏宅に報告をかねてネットに入れたまま車に積んで見て頂きに行った。羽化する前後も電話でH氏に実況中継をしていたのだ。(笑)
無事羽化したことを大変喜んでくださったことは言うまでもない。


オオゴマダラのお家・・・・洗濯ネット(毛布洗い用大型)100円ショップで購入。上下に針金の輪
で形作り、つり下げににも便利(Kさま直伝)


この中で羽化。エアコンで20度に保った部屋に入れていた。羽化が始まったら温度が足りないと羽化が途中で止まって死んでしまうと昆虫館で聞いていた。


日中、放すことにした出窓部分 (居間)        中に花の咲いた鉢がいろいろ
花の少ない時期なので、HCで温室の鉢物を購入

出窓デビュー・・・1/24朝

 
蜜皿の中はティッシュ、キッチンペーパー、そして
これは薄手のスポンジ。いろいろ試してみた。


 
20080124 11:40 窓の外は雪

大寒生まれの南国のチョウ、オオゴマダラ 大きくて飛ぶさまも優雅である。


エピローグ

 さてこの後ですが、いのちが続く方法で(食草に卵を産める環境)養子に出すことになっています。
それが一番この子たちにとって幸せな方法と判断しました。
うまくいけば3ヶ月も半年も生きるそうです。
なおチョウ博士Kさまに預かっていただいた2匹(頭)も時間差で無事羽化したそうです。
この羽化と飼育にあたってはKさまに写真で状況を報告し、その都度懇切丁寧なご指導をいただきました。
厚くお礼申し上げます。
こうして4つのサナギはめでたく全て羽化いたしました。ありがとうございました。